プロが教える!スノーボード初心者の滑り方と練習のポイント【連続ターン~カービングターン】
更新日: 2025/02/10
How to
スノーボード初心者にとって、滑り始める瞬間はワクワクする反面、不安もつきものです。基本の動きをしっかり身につけることで、自信を持ってゲレンデでの滑走を楽しむことができます。
本記事では、スノーボードの楽しさを引き出すためのターン技術に焦点を当て、最初のステップから上級者が憧れるカービングターンまで動画を使って順番に解説していきます。
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【連続ターンに挑戦しよう】
1、連続ターン①(ノーズドロップから停止)
連続ターンを行う前のステップとして、ノーズドロップから停止というスキルを身につけます。
やり方としては、サイドスリップのようにボードを横にしている状態から、前足寄りへの重心移動などによって、ノーズ(ボードの先端部)をフォールライン(ボールが転がっていく方向)に向けていくことで直滑降を行います。ボードがフォールラインへ向いたらサイドスリップを行うことで滑走速度を減速させながら停止します。初期段階は、ヒールサイド(かかと側)のサイドスリップからボードを直滑降に向けて再びヒールサイド(かかと側)のサイドスリップに戻すことで停止していきますが、慣れてきたらヒールサイドのサイドスリップ→直滑降→トウサイドのサイドスリップで停止(※動画参照)というように、エッジの切り替えを行いながらのノーズドロップから停止を習得していきましょう。
2、連続ターン②
エッジの切り替えを行うノーズドロップから停止ができるようになったら、完全に停止する前に、次のノーズドロップにつなげることで、ターンを連続して行うことができます。
ノーズドロップをする際のポイント
足でボードの向きを変えるというよりも前足寄りへの重心移動によりノーズをフォールライン方向へ向けていくことが重要です。
ノーズ方向に少しずつ重心を乗せていくと、ノーズが少しずつフォールライン方向を向いていくので直滑降になります。この時、前足寄りへの重心移動を伴わずにボードの向きを変えてしまうと、動くボードに身体が遅れてしまい、直滑降になった時にボードをコントロールできなくなります。
重心を前足に移動し斜面方向への落下の力を利用してノーズをフォールライン方向に向けていくことを覚えると、連続ターンがスムーズに行えるようになります。
【憧れのカービングターンを手に入れよう】
1、カービングターン①(連続ターン+木の葉落とし)
ノーズドロップからサイドスリップによる繰り返しの連続ターンは、ターンサイズの横幅が小さくなるため、ノーズドロップからサイドスリップではなく、木の葉落としを行うことでターンのサイズを大きくしていきます。
方法としては、ノーズドロップからサイドスリップの流れでエッジの切り替えを行いながらスピードをコントロールして連続ターンを行っていたところを、ノーズドロップから木の葉落としを行います。そうすることで、スピードコントロールをしながらも斜面を横切る時間を増やすことによってターンのサイズを大きくしていくことができます。
2、カービングターン②(山まわりターンの角づけ)
ひとつのターンは、谷回りと山回りで構成されています。ボードがフォールラインへ向かっていく前半部分を谷回りと言い、ボードがフォールラインから離れていく後半部分を山回りと言います。
雪面に対してエッジを立てている状態を「角づけ」といい、横ズレの少ないキレのいいターンをカービングターンと言います。
ここでは、ターン後半部分の山回りで角づけを行い、ズレを少なくしていきます。
木の葉落としの際にはボードをズラし(=スライド)ながら移動していたものを、ボードのエッジ上に重心を移動させることでズレを少なくしていきます。
3、カービングターン③(山まわりターンでスピードを求める)
カービングターンはズレの多いターンと違い、滑走スピードが速く、速いスピードによって生まれた外力を利用してターンが行われます。
つまり、カービングターンをするにはスピードが必要となります。
ここでは、ボードの進行方向に対してねじれの少ない自然なポジションを意識し、重心をエッジ上に移動させていくことで、減速要素を減らしていく山回りターンを習得しましょう。
4、カービングターン④(ストロークでターンのリズムを整えて完成)
最後は、ターンをスムーズに連続して行う上での効果的な運動であるストローク(上下運動)を取り入れることで、カービングターンを形成する基盤を作っていきましょう。
ストロークとは、ボードの面に対して垂直方向に重心が近づいたり離れたりする運動です。
この運動をターン中に行うことで、各エッジへの重心移動が行いやすくなり、スムーズなエッジの切り替えへと繋がっていきます。
ここでは、ターン後半の山回りで沈み込み運動を行い、エッジの切り替え部分では立ち上がり運動を行うことで次のエッジ方向への重心移動を行いやすくし、ターンのリズム(ターン前半~後半・後半~前半、かかと側~つま先側・つま先側~かかと側)を身体に覚え込ませていきましょう。
重要なポイントは、各エッジに重心を乗せたままストロークを行うことです。
ストロークを通してボード上での動きの幅を広げ、徐々に重心の移動量を増やしていくことで角づけ量を増やし、カービングターンのクオリティを上げていきましょう。
スノーボードを始めたばかりの頃は、ターンやスピードコントロールに不安を感じるかもしれませんが、ステップを踏んで練習を積むことで、徐々にスノーボードの楽しさを実感できるはずです。
ターンの基本から始め、滑りの感覚に慣れることで、憧れのカービングターンにも挑戦できるようになります。焦らず、自分のペースで成長を楽しむことが、スノーボードを最大限に楽しむための秘訣です。何よりも安全を心がけ、滑るたびに上達を実感しながら、スノーボードライフを満喫しましょう!
JSBA公認デモンストレーター
越 博(Hiroshi Koshi)
- 長野県を拠点に活動する日本スノーボード協会(JSBA)公認デモンストレーター。 高峰高原にある高峰マウンテンパーク「高峰高原AZプロスノーボーディングスクール」の校長も務める。 JSBA主催のテクニカル選手権には2006年以降連続して出場。 「安全に楽しく上達できる」をモットーに、初心者から上級者まで幅広いレベルのスノーボーダーに向けた質の高い指導を行い、技術の普及と発展に貢献している。
JSBA公認デモンストレーター
柏木 ゆかり(Yukari Kashiwagi)
- 福島県を拠点に活動する日本スノーボード協会(JSBA)公認デモンストレーター。 星野リゾートネコママウンテン北エリアにある「Jun Junスノーボードスクール」で主任も務める。 JSBA主催のテクニカル選手権において優勝経験を持ち、スノーボード指導者としても豊富な経験を持っている。「スノーボードの楽しさと技術向上」をテーマに、初心者から上級者まで幅広いレベルのスノーボーダーに向けた丁寧かつ的確な指導を行っている。

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