プロが教える!スキー初心者必見の滑り方と練習ポイント5選

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プロが教える!スキー初心者必見の滑り方と練習ポイント5選

真っ白な雪に染まったゲレンデを思い思いに滑走できるようになってこそ、スキーの本当の魅力に触れられます。

そこでスキー初心者の方がスムーズにステップアップしていくオススメ練習方法を、齊藤泰英プロが5つのステップで紹介します。

INDEX 目次

  1. 1,「歩く」「滑らす」「方向転換」でまずはスキーを感じよう!
  2. 2,「楽な立ち上がり方」をマスターしよう!転ぶのが一番疲れる?
  3. 3,「 山登り」に挑戦!スキーには角がある?
  4. 4,「ブレーキ」を駆使して安全に楽しもう!
  5. 5,「ボーゲン」から 憧れの「パラレルターン」を身につけよう!

1,「歩く」「滑らす」「方向転換」でまずはスキーを感じよう!

ここでは「歩く」「滑らす」「方向転換」について説明したいと思います。

「歩く」のポイント!

最初の「歩く」ですが、基本は日常的に行なっている「歩く」動作と同様です。履いたスキーを持ち上げ、降ろしていく。その繰り返しで移動していくイメージです。

体重はかかとにかけます。”ブーツの後ろ側に重心を置くことで、バランスがキープしやすくなる”んです。

意識して前に行こうとしたり、ブーツのどこかに寄りかかったりせず、”かかと加重でスッと立ち、左足を出したら右手を出す、右足を出したら左手を出す”、という感じで歩いていくのがポイントです。

「滑らせる」のポイント!

歩くことができるようになったら、次の段階ではスキーを持ち上げず、同じくらいの歩幅で滑らせながら移動してみましょう。その際、”重心もきちんと移動させていくことがスムーズに滑るうえで大切”になります。

「方向転換」のポイント!

続いて方向転換です。意外と手こずる人がいるのですが、行きたい方向にスキーを転換させる技術はやはり大事です。

オーソドックスな方法は、まず両足を閉じている状態から片足を開きます。そしてスキーの先端(=トップ)同士をくっつけるようにし、後端(=テール)を開いてV字を作ります。

そこから移動したい向きにスキーを片方ずつずらして方向転換を完了させます。これは斜面上でも役立つテクニック。まずは平地で練習をして、しっかり身につけてもらいたいと思います。

2,「楽な立ち上がり方」をマスターしよう!転ぶのが一番疲れる?

「立ち上がり方」のポイント!

転倒はいろんな状況で起こります。初心者は特に転びながら上達していくもの。そのため立ち上がり方も覚えておきましょう。

まず大切なのは”転んだ際に気持ちを落ち着けること”です。そして周囲の状況を把握しながら対応していくようにします。具体的には、いわゆる「女の子座り」と呼ばれる座り方をします。

トップやテールが谷側へ向いていたら滑り出してしまうことがあるので、スキーは並行に、斜面に対して横向きに揃えまると、スムーズに立ち上がりやすく、余計な疲れも感じずに済みます。

そしてスキーの山側のエッジを斜面に立て、体をスキーに近づけながら立ち上がります。斜面に手をついて立ち上がるきっかけづくりをしても構いません。また立ち上がったら谷側にあるストックをついて、そちら側へ倒れないようにすることも秘訣の一つです。

3,「 山登り」に挑戦!スキーには角がある?

「 山登り」のポイント!

「歩く」「滑らす」はスキーのソールと呼ばれる滑走面を使います。平地での移動時はソールを使えればOKですが、たとえば緩やかな斜面を登るといった際には、スキーの両端にあるエッジを利かせながら移動を行います。

斜面を登ることができれば、高いところへ歩いていって、そこから滑り降りるといった練習法も繰り返しできるので。上達するうえでエッジ使いはぜひ覚えておきたいテクニックです。

格好の練習場所は、やっぱり初心者コースなど、非常に緩やかな斜面が長く続いているところがいいと思います。斜面を滑り降りてすぐリフト乗り場があるような状況だと焦ってしまうことがあるので。気持ちにゆとりを持つためにも、フィールドの大きなコースや場所を見つけて練習したいですね

4,「ブレーキ」を駆使して安全に楽しもう!

「ブレーキ」のポイント!

前提として、この段階でまだリフトには乗っていません。リフトに乗ってのゲレンデ・デビューは止まれるようになってから。それまでは、エッジを使いながら緩やかな斜面を登り、滑り降りるなどの練習を通して「止まる」感覚や技術を身につけるのがいいと思います。

「止まる感覚」の獲得には、まず徐々に失速しつつ自然と止まる経験をしてみます。そうして安定した姿勢のあり方や、止まったときの状態などを確認することが大切です。

「滑る」「止まる」というアクションに慣れてきたら、次は自分でコントロールして止まってみましょう。具体的には、スーッと滑っていって、止まる段階になったら徐々にスキーのテールを開いてハの字を作ります。こうするとスキーの内側のエッジが利いて雪面との間に抵抗が生まれ、スピードが徐々に落ち、最後には止まることができます。

ハの字は、スキーのトップ同士の間に拳ひとつくらいが入る程度のスペースを開け、かかとを広げていくイメージで作ります。そうして自分でブレーキがかけられるようになったら、リフトに乗ってOKです。

5,「ボーゲン」から 憧れの「パラレルターン」を身につけよう!

「ボーゲン」のポイント!

基本の滑走スタイルはボーゲンです。先ほどの止まる際に取ったハの字の姿勢で滑り、ターンをしながら滑り降りてくるテクニックです。

ハの字に開いた両足を外側に押し出すような姿勢を取ると真っ直ぐに滑っていきます。そこからどちらかの方向にターンをする場合には、重心は変えずにセンターのまま、行きたい方向の足に対する加重を増やしてあげます。

そうするとスキーは徐々に進行方向を変え、ターンをしていきます。そしてターンをしている最中にも、かかとでちゃんと雪を押している感覚を得られるほど、スキーに圧をかけてズラしてあげることが大事です。

人にもよりますが、おそらくスクールに入れば半日(2時間ほど)でここまで体験できるようになるはずです。

つまり1日で滑れるようになるのです。

「パラレルターン」のポイント!

そしてボーゲンの次に身につけたいのがパラレルターン。スキーを並行に保ちながらターンを繰り返していく滑走スタイルです。

両膝をつけるような姿勢でスキーを並行にして滑るパラレルターンは、足に力を入れてスキーをスライドさせターンするボーゲンと違い、エッジを使って曲がっていきます。

左へターンをしたい場合は、、左足のスキーの外側のエッジと、右足のスキーの内側のエッジを利かせながら滑ります。右へターンをしたい場合は、その逆です。

体重移動をスムーズに行ううえで、ターン時に山側になるスキーに“乗ってしまう”ことも効果的です。

するとエッジが立ちやすくなり、ターンのきっかけをより掴みやすくなるはずです。また、山側となる足は引きつけ、谷側の足は伸ばす、というターン時の姿勢もパラレルターンのコツ。両足を曲げ伸ばしする必要のなかったボーゲンとは異なるポイントです。

もう1つパラレルターンを行ううえで必要となる要素がスピードです。

いわば、ある程度のスピードを出せる滑走技術が身について初めてトライできるテクニックがパラレルターン。ただ、2泊3日ほどの旅程で行き、しっかりとスクールに入り基礎を学べば、帰るころにはパラレルターンをしながら滑れるようになっているはずです。

ナショナルデモンストレーター

齊藤泰英プロ

1982年、東京都生まれ。長野県・白馬村のスキー場を中心にプライベートレッスンなどを展開するZERO SKI ACADEMYの校長。指導実績は20年を越え、スキー指導者の最高峰「ナショナルデモンストレーター」の認定を取得するプロフェッショナルスキーヤー。日本のスキー技術の頂点を競う全日本スキー技術選手権大会には2006年大会より連続して出場中。

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